台湾で選挙が行なわれる際に話題となるのは、どこに籍があるのかという「省籍」。
しかし、若者はすでに省籍など気にしていないようです。
とある台湾ネット民が、このようなスレッドを立て、話題だったので紹介します。
俺は1990年代生まれ。
俺らの世代では、外省人本省人という区分はほとんどない。
『みんな台湾人』という意識だよね。
その区分って、もう古いんじゃないの?
ちなみに、俺は父親が本省人で母親が外省人。
まず、外省人と本省人について説明しておきます。
- 外省人:第2次世界大戦後に台湾へ来て定住する事となった中国人
- 本省人:第2次世界大戦前から台湾に定住している人
もっと詳しい背景を知りたい方は、ご自分でお調べ下さい。
これを踏まえて。
あなたは外省人?本省人?
若者は省籍を気にしていない
「若者はマジで気にしないよ。親が言ってるのは耳にするけど。だから『省籍ガー』って言ってる人は年寄りだと思う」
「小学生の頃はよく耳にしていたけど、この10何年で耳にすることは少なくなった」
「私は子供の頃、眷村(けんそん/台湾で外省人が暮らしていた地区)の子たちと仲良く遊んでた」
「俺眷村育ち、じいちゃんは河南人」
今は南北戦争の時代
「省籍よりも、台北人か台北人じゃないか」
「若者はいつも南部VS北部で争ってるよ」
選挙でのネタのひとつ
「外省人が多く住んでいるところでは、比例区で当選するために省籍を叫んでる」
「俺の父親は外省人で、母親は客家人。小さい頃からクラスメイトとは外省人本省人の分け隔てなく付き合ってた。俺が初めて省籍を意識したのは、選挙で政治家が言っていた時だ」
利益があるときだけ「省籍ガー」と言う
「昔は公務員試験の時に省籍ごとに合格定員が決められていた」(現在撤廃済)
お年寄りは気にするんじゃない?
「元カレは絶対に私を家族に会わせてくれなかった。後から聞いたんだけど、『君は外省人でしょ?僕の祖母は本省人で、外省人が嫌いだから、付き合ってる事を知られるとヤバイ』って言っててビックリしたわ」
「俺の中学校の先生は外省人だった。生徒の誰が外省人かを把握していて、外省人の子をえこひいきしていた」
今でも多少の影響はある
「1960年代~1980年代生まれの人はよく省籍を言う。相手を貶したいとかじゃなくて、人とコミュニケーションを取る時のひとつの話題として言ってると思う。あのテレビ局は外省人が多いだの、この名字には外省人家系が多いだのと話すことで相手を知るんだ」
「外省人家系と聞くと、『あぁ、この人達はきっと良い生活をしてるんだろうな』って思う」
「クラスメイトに両親とも外省人かつ公務員って子がいた。本省人を見下してる感じだった」
「俺の家族はみんな外省人で台湾語ができないから、台湾語ができないってバレた時に自分は外省人って言ってる」
1980年代以前は、支配者層の多くが外省人だったので、外省人のお金持ちも多かったそうです。
みんな台湾人だよ
「台湾って外から見ると団結しているように見えるけど、内部では問題が超多いんだよなぁ」
「今じゃ外省人と本省人の血が混じってる人も多いでしょ」
「私は小学校の教師をしている。今は新移民の子(※)が公平な待遇を受けられるかどうかが問題になっている。本省人とか外省人とかは、もう問題じゃないんだよ・・・」
※台湾人と外国籍配偶者との子。主に東南アジア人とのハーフの子を指す
まとめ
「台湾の人はみんな親日」だと思っている人が多いと思いますが、台湾にも反日の人がいます。
「外省人で反日の人」、「本省人で反日の人」、両方いますよ。
「台湾人は日本の悪口言わない!悪口言ってるのは外省人!」ではありません。
そう思っている人は、視野が狭いと思います。
もっと広い視野で物事を見ましょう。
参照元:八年級生的疑惑::現在台灣還分「本省」、「外省」嗎?
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コメント一覧 (2件)
台湾人は日頃から中共北京政府を嫌っているのに選挙になると外省人系の候補者を応援する。
実際県庁や市長、郷長など地方政府も外省人が当選するケースが多いのが不思議だ。
原因、理由がよく判らない。
日本人の方が気にしているってことは確かにあると思う。